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伯爵令嬢エルミーユは、ある日出席した夜会で公爵令息ピエールによって『存在しない』『婚約破棄』を言い渡される。 流行の歌劇に憧れた彼は、彼女を『悪役令嬢』として断罪し、舞台役者の気分を味わいたかったらしい。 全てを察したときには、反論できる状況ではなかった。絶対にやり返してみせる、と覚悟を決めて、その場は苦渋を舐めた。 そんなエルミーユに公爵家を失脚させたい第二王子フェリックスが『偽装婚約』を打診してきて――?
「パトリシア・ヴェルガン! 貴様との婚約を――破棄する!!」 得意げな子爵令嬢のクロエを隣において侯爵令息フランクが高らかに告げた言葉に、きょとんと伯爵令嬢パトリシアは首を傾げた。 「私たち、いつ婚約していたんですか?」 確かに二人は古馴染だが、婚約など結んでいない。彼女の婚約者は辺境伯のアンドレである。 丁寧にそのことを説明し、明後日には嫁入りする旨を告げる。フランクもクロエも唖然としているが、知ったことではなかった。 嫁入りした土地で幸せな新婚生活を送る中、ある日ぽろりと「婚約破棄されたのです」と零したパトリシアの言葉に激怒したのはアンドレだった。 詳細を聞いた彼は、彼女の名誉を傷つけた二人への報復を計画し――?