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地球暦一〇〇〇二〇二六年頃、世界は調律され、争いも競争も起こらなくなった。 環境調整局で働くユウは、その安定を記録する日々を送っている。 おだやかな風は、今日も同じ方向から吹いている。
禁忌魔術が日常化した世界で、 それを安全に運用するために作られた「禁忌魔術運用マニュアル」。 判断を減らし、例外を削り、正しい結果だけを残していくうちに、 世界は驚くほど安定していく。 だが、迷いも、感情も、属人的な判断も、 「再現できないもの」として切り捨てられていった。 これは、世界を壊した物語ではない。 世界を“完成させてしまった”物語である。