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公爵令嬢エレオノーラは、王太子の婚約者として育てられてきた。 愛ではなく役割を果たす覚悟こそが価値だと信じ、その立場を全うしてきた彼女に、ある日、公の場で突然の婚約破棄が告げられる。 理由は「冷たく、愛を知らないから」。 王太子は平民の少女との恋を“真実の愛”だと語り、すべてを感情で切り捨てた。 エレオノーラは反論しない。 泣き叫びもしない。 ただ礼を尽くし、婚約者としての役割を終える。 実家へ戻った彼女は、肩書きを失ったことで初めて「名前で呼ばれる存在」になる。 頼られ、話を聞き、必要とされる日々の中で、王太子の隣では得られなかった確かな手応えを知っていく。 やがて王宮は混乱し、かつて軽んじられた彼女に再び声が掛かる。 だが、戻ることはない。 選ばれる人生ではなく、選び直す人生を選んだから。
五年間、公爵領の財務、薬草、農業、商会交渉まで回してきた大公令嬢フランソワーズ。 だが夫エーリヒは愛人ヘレナを連れ込み、「裏の整理など誰でもできる」と言い放つ。 ならば、と彼女は離縁届と手順書、そして先代の取り決めを置いて去った。 途端に融資は止まり、支払いは滞り、搬入も契約も崩れ始める。 迎え入れたのは辺境伯ヨハン。彼は権限を渡し、結果で語る彼女を選ぶ。 公の確認会でエーリヒは不履行を認め、再委任を乞う。 フランソワーズは条件と対価を突きつけ、戻らずに「選ばれる側」として新しい婚約へ進む。