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マルグ市── 夜になると、街路樹の根元から灯りの花が咲く、不思議な町。 そこに引っ越してきた、若い女性。 新しい部屋、新しい暮らし。まだ、ちょっと心細い。 でも、この町には、何か少しだけ、あたたかい気配がある。 色々あるけれど、それでも少しずつ、 「ここが自分の場所」になっていく。 これは、異世界で始まるひとりの暮らしの、最初の一日ぶんのお話です。
探偵事務所にやって来たのは、 家族も仕事もあるのに、寂しさが消えない男だった。 原因は分からない。 解決策も求めていない。 探偵は、慰めない。 励まさない。 ただ一つだけ、言い切る。 「その寂しさは、消えない」 それでも男は、少しだけ楽になって帰っていく。 ――証明も、答えもいらない。 消えない感情を、否定しないだけの話。