あらすじ
夢の中で出会った、ひとりの少年。
白い髪と淡い水色の瞳を持つ彼は、自らを“傷ついた神”だと名乗った。
高校一年生の少女・青葉は、戸惑いながらもその少年――シンと契約を結び、
人々の祈りを受け取る“神様代行”としての日々を歩み始める。
祈りは、必ずしも美しいものばかりではない。
誰かを守りたいという願い。
強くなりたいという焦燥。
救われたいという、声にならない痛み。
青葉はシンと共に、祈りの主たちの心に寄り添いながら、
願いの奥底にある“本当の想い”と向き合っていく。
しかし、祈りを叶えるたびに、
シンの身体に刻まれた“見えない傷”が、少しずつ浮かび上がっていく。
それは彼が神でありながら、代行を必要とする理由でもあった。
なぜ青葉が選ばれたのか。
なぜシンは、これほどまでに傷ついているのか。
そして、彼女に決して知られてはならない“真実”とは――。
死神の神・カルマとの再会、
天界に残された過去、
選ばれることの意味と、選ばれた者が背負う代償。
穏やかな日常の中に、静かに忍び寄る運命の影。
それでも青葉は祈る。
誰かのために。
そして、シンのために。
これは、
「願いを叶える物語」ではない。
人の弱さと優しさを受け取り、
それでも前へ進もうとする“再生”の物語。
祈りと痛みが交差する場所で、
少女と神は、まだ知らない答えへと歩き出す。