あらすじ
「悪には、悪をもって滅します」
王妃の腹違いの妹という血筋を盾に、ミンチン学園や社交界で傍若無人に振る舞うシレーヌ・ロラン。周囲から腫れ物のように忌み嫌われる彼女には、夜の帳と共に現れるもうひとつの顔があった。
それは、法で裁けぬ権力者や、邪悪な魔道士が召喚した「英雄」という名の怪物たちを闇に葬る、凄腕の殺し屋「王都処刑人」の元締。
知略の執事モリアーティ、野性の戦士インジャン・ジョー、怪力の人造人間ボルト、そして狂気の美少年ジャック。一蓮托生の仲間と共に、彼女は今夜も血塗られたレイピアを手に取る。
「ええ、わたくしは極悪人です。ただし、あなたのようなケダモノを狩れるのも、また極悪人だけですの」
救いなどない。名誉もない。あるのはただ、死にゆく悪党への冷ややかな引導のみ。美しくも残酷な、悪による悪のための「処刑」が幕を開ける。