あらすじ
人生は、十五歳で決まる。
アイギス連邦では、十五歳の誕生日に申告する「志」によって、
人生の進路と社会的ランクが決定される。
その志を採点し、個人の未来を「正しく」振り分けるのが聖省。
かつてその中枢で、
数え切れない志を処理してきた男がいた。
元・志筆頭書記官――現在は、裏通りで志の代筆業を営んでいる。
ランクを上げたい者。
あえて下げたい者。
制度が示した未来に、納得できない者。
彼は依頼人の言葉を「志」として書き直し、
水晶と制度の論理をすり抜ける文章を与える。
これは、
人生を“成功”させる物語ではない。
自分が選びたい未来を、選び直すための物語。