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人気漫画家・朝倉真昼、三十一歳。 仕事は順調で、昔ほしかったものは手に入れた。けれど、締切前の静かな部屋にひとりでいるたび、心のどこかに埋まらない空白が残る。 七年前、真昼は夢を叶えるため、自分から恋人・佐垣光太との別れを選んだ。 中途半端なまま誰かを愛したくなかった。あのときの選択は正しかった――そう信じて生きてきたはずだった。 だがある日、真昼は知ってしまう。 光太が七年間、何も言わずに自分を想い続けていたことを。 責めることも、引き止めることもせず、ただ真昼の選んだ未来を守るように黙っていた光太。 その静かな事実は、成功したはずの真昼の人生を、あまりにも遅く、あまりにも深く揺らしはじめる。 夢を選んだ女と、言えないまま手放した男。 終わったはずなのに、終われなかった二人が雨上がりの駅前で再び向き合うとき、閉じたはずの恋がもう一度動き出す。 これは、 きみのいない未来を選んだはずだったのに、一度もきみを失えていなかった二人の、遅すぎた再会の物語。
24歳のインテリアデザイナー・美桜(みお)は、ある夜、洗練された大人の魅力とほろ苦いシガリロの香りを纏う気鋭の建築家・堂島と出会う。 彼が教えてくれる上質なワインの味、ジャズの調べ、そして深く優しい愛情。それは美桜に「本物の愛し方」を刻み込んでいく完璧な時間だった。しかし、堂島の左手には決して外されることのない指輪が光っていた。 彼を愛せば愛するほど、自分が一番にはなれないという孤独が美桜を締め付ける。彼が与えてくれた美しい記憶が、やがて自分を傷つける刃に変わる前に。美桜は彼を永遠に「特別な人」として胸の奥に閉じ込めるため、冷たい雨の夜、静かな決断を下す。 永遠に色褪せない記憶と、悲しみを乗り越えて前を向く女性の強さを描いた、ほろ苦く切ない大人の純愛ストーリー。