あらすじ
【あいつの笑顔を取り戻してやる!】
大正十二年、九月一日。午前十一時五十八分。
帝都・東京を襲った激震は、一瞬にして平和を地獄へと変えた。崩落する街、天を舞う異形の化け物『八首の龍』。 無力な男・写楽は、自分を突き飛ばして守った友人――応為が、無慈悲な爪に貫かれる光景をただ見ていることしかできなかった。
死を覚悟した瞬間、手にした謎の鏡が眩い光を放つ。 次に写楽が目を覚ましたのは、桜舞う四月の浅草。震災が起こる五ヶ月前の世界だった。
首から外れない鏡のペンダント、謎の剣士の遺志、そして自分を「知らない」と言う生前の応為。未来を知るたった一人の男は、彼女を救う鍵を握るという車夫の兄を探し、再び動き出す。
「やってやるさ!……このクソな運命、俺が綺麗に塗り替えてやる!!――たとえ、あいつが俺のことを忘れていても。」
運命という地獄を塗りつぶし、新たな結末を刻み込むための、五ヶ月間の逆転劇が幕を開ける。