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古物商《憂楽》の店主には、 “物の時間の層”を読むという奇妙な感覚がある。 ある日、黒髪の女性が置いていったのは—— 折られていない、ただ白いだけの栞。 同じ頃、街で起きる連続刺傷事件の現場には 必ず「折られた栞」が落ちていた。 なぜ折るのか。 なぜ折らないのか。 そして彼女は、なにを憂楽に読ませようとしたのか。 白い紙の折れ目は、 “誰かの心の地図”になっていた。 憂楽はその地図の行き先に、 人ならざる“灯り”の影を見る。 ——栞が折られるたび、 誰かの秘密が、ひとつ開いていく。