あらすじ
五歳の頃から“処刑人の娘”として
死刑囚の最期の言葉を黒い帳簿に記録し続けてきたエリーゼ。
継母と義妹からの虐待、
元婚約者の公開婚約破棄——
冷たい現実すら、彼女は淡々と帳簿に記してきた。
しかしある日、「王妃暗殺未遂」の濡れ衣を着せられ、
エリーゼと父は投獄されてしまう。
明日には裁判、そして——処刑。
自分が処刑台に立つ番が来たその夜、
エリーゼは黒い帳簿を開き、静かに決意する。
「この記録が真実を暴く。」
長年培った観察眼と分析力を武器に、
陰謀の糸を手繰り寄せるエリーゼ。
そんな彼女を唯一信じるのは、
北の辺境伯ポール・バーバルマン。
彼はエリーゼを救えるのか。
そして——処刑人の娘の運命は満月の夜、静かに動き出す。