あらすじ
前世でジョージと呼ばれた青年は、
柔道・ボクシング・クラヴマガなどを週末の楽しみとしていた。
目的は勝つことではない。
「守るために戦う」という、
彼独自の“非致死の哲学”だった。
ある日、ショッピングモールの事件で
他人を庇い命を落とす。
次に目を開けたとき――
小さな女の赤ん坊となり異世界に転生していた。
ジージーとして育つ日々は穏やかだった。
温かな家族。
小さな領地。
優しい兄弟たち。
しかし、国家の思惑と一部貴族の裏切りにより、
領地そのものが“処分対象”となる。
父は殺され、兄も倒れ、
ジージーは幼いまま奴隷へと落とされる。
砂漠を越える奴隷隊商の中、
過酷な環境で仲間が次々と倒れていく中――
砂の民の女首領エイリアスに救われた。
彼らは暴政に苦しむ人々のレジスタンス。
ジージーはそこで再び“支える武”を取り戻す。
戦うためではなく、
守るために。
折らず、殺さず、止めるために。
格闘と杖術と魔力が混ざり合い、
やがて“杖の勇者”と呼ばれる原型が生まれていく。
これは、世界の蝶番に静かに手をかけていく、
ひとりの優しい勇者の物語。