あらすじ
北の最前線・エルディア要塞。
石化の呪いをその身に引き受け、領民を守り続ける騎士団長グレンは、「守るためなら自分は壊れてもいい」と孤独に戦っていた。
そこへ現れたのは、寿命を削って人を癒す治癒師エルナ。
「傷つく人を放っておけない」彼女もまた、自分を削ることでしか愛せない存在だった。
互いに似すぎた二人は、強く惹かれ合いながらも、近づくほどに危うさを増していく。
──守るために死のうとする男と、救うために命を削る女。
それでも嵐の夜、二人は知る。
犠牲は愛ではないこと。
本当の愛とは、一緒に生きる選択なのだと。
これは、「自己犠牲=愛」だと信じていた二人が、
“支え合う愛”を選び直すまでの、静かで切ない恋の物語。