あらすじ
「お兄ちゃんも、私を使いたいの?」
十三年ぶりに再会した妹、ゆうこが主人公、追妹(ついま)ゆうまに告げたのは、そんな絶望的な言葉だった。
義父の虐待によって心と身体に無数の傷を負い、「奉仕」以外の愛情表現を知らなくなった妹。
そんな彼女に邪な視線を向けてしまった罪悪感に苦しみながらも、虐待や恐怖から主人公は「兄」として彼女を守り抜くと誓った。
しかし、主人公の無償の愛は、妹に刻まれた"地獄のルール"が受け入れない。
妹からの歪んだ“お礼”を拒絶するたび、彼女にとって主人公は"お礼すら受け取ってもらえない、何をされるか分からない、恐怖の対象"へと変わっていく。
それでも二人の兄妹としての日常は、ギリギリのバランスでうまくいっているように思われた。
しかし、それは簡単に壊されていく。
妹からの誘惑に勝ち続ける事を要求され。
誘惑に勝つ事で妹の中に生まれる恐怖にも勝つ事を要求され。
さらに内から込み上げる"獣"としての自分にも勝たなければならない。
そんな苦しむ主人公を"所有物"として愛する人間性希薄なお嬢様、神目(かみめ)あてら。
彼女にとって、妹の存在は、自らの所有物を"破損"させる、許しがたい異物"バグ"としか写っていなかった。
これは妹を"救済し守護"しようとする兄。
兄を"生きるために支配"する事に固執する妹。
主人公を"言う事を聞く所有物化"することでしか満たされないお嬢様。
三人が、自らの願いを叶えるための物語。