あらすじ
この作品は第2回日本SF作家クラブの小さな小説コンテストの共通文章から創作したものです。
https://www.pixiv.net/novel/contest/sanacon2」
またコンテストに発表された物に大幅な加筆修正が加えられています。
情報が質量を持つ事が解った未来の地球。
全ての人類は、情報の急速質量化で質量無限になる事による災害『地球クライシス』を回避する為に、マザーコンピュータによって強制的に永久冬眠状態にされた。
人間原理の後継者としてマザーコンピュータに想像された、理解力のない性善説の人工新人類ハートフリングは、まるで幼児の様な精神性で人類滅亡後の遺跡と荒野の新世界をたくましく暮らしていた。
ある日、地球滅亡の謎を探ろうとしているハートフリング達はアジトの北方にあるショッピングモール遺跡に出かけた。
その地下でロボットのドラゴンを倒したハートフリングは、一〇〇人もの人類が冬眠している部屋でマザーコンピュータの端末を起動させてしまう。
マザーコンピュータはハートフリングに『地球クライシス』と彼らの存在意義の情報を公開するが、幼児の様なハートフリングはそれを理解出来なかった。
そしてある日、遠くの町へ出かけたハートフリング達。
その地下まで単独先行した少女ハートフリングは、地下で冬眠していた何千もの人間達を見つけ、そこで妖怪『狂骨』の姿をとったマザーコンピュータから重要情報を伝えられる。
仲間達に助けられた少女ハートフリングは、アジトで暴走ごっこをしていた自分の子供用自転車の補助輪を外す事を決意した。
まるでこれからは何も助けはいらないと考える様に。
少女が補助輪を外して二ヶ月。
彼女は自分達の住居である遺跡のマザーコンピュータ端末にアクセスしようとしようとして冬眠人類の覚醒パスワードを解除してしまった。
遺跡の地下にある人類がめざめ始め、それは全世界まで広がろうとする。
マザーコンピュータは人類の重要情報の理解を遮断する『アムネジア・プログラム』をまだ完成させていない。
このままではデータストームで地球は壊滅するという時、マザーコンピュータはこの区画を緊急遮断した。
地下区画の冷凍人類ごとロケットで宇宙に飛び出すハートフリング達。
彼らの人生はいつだって現在進行形なのだ。