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その冬は、あまりにも静かだった。 山頂の社に立つ冬将軍。 彼のもとへ、春軍師が訪れる。 「貴殿らしくもない」 厳しき冬の先に待つのは、自らの終わり。 それを知るがゆえに、刃はわずかに鈍っていた。 だが春は告げる。 「凍てつく静寂があるからこそ、花は震える」と。 氷と芽吹きが交差する一夜。 季節は、互いを滅ぼすためではなく、 完成させるために刃を交える。 これは、祝われぬ冬の覚悟の物語。