あらすじ
一五六五年、並行世界の朝鮮。
明日の医学を担うと期待された三人の若者がいた。
名家の世嗣ぎでありながら民を愛した医師、マファン。
卑しい馬医の息子として蔑まれながらも、頂点を目指したイ・ヨンダル。
そして、神の手を持つと言われた美しき医女、チャン・クネ。
身分を越え、固い絆で結ばれた彼らだったが、王宮を揺るがす「世子(セジャ)暗殺」という巨大な陰謀が、その運命を無慈悲に切り裂く。
濡れ衣を着せられ、露と消えたマファン。
彼が最期に遺した言葉は、「我が子を、泥の中に隠せ」だった。
その夜、産声を上げたマファンの息子は、死んだ奴婢の娘と「入れ替え」られ、卑しい馬医の息子、クァンとして生きることになる。
時は流れ、成長したクァンは、己の数奇な運命を知らぬまま、父譲りの才覚で馬医の道を歩み始める。
彼が手にするのは、獣を救うための銀鍼か、あるいは父の無念を晴らすための武器か。
「たとえ泥を這おうとも、この瞳だけは真実を視ている」
これは、最下層の「馬医」から、王の命を預かる「御医」へと駆け上がった男の、愛と復讐、そして再生を描く壮大な大河ロマンである。
鯉太郎版世界史第1弾