あらすじ
第一話:覚醒の咆哮
工学部で単位に追われる理系大学生・輝(てる)は、祖父から古流柔術の『目録』を譲り受けた直後、暴走するダンプカーの事故に巻き込まれる。子供を救おうとしたその瞬間、輝の内に眠っていた坂上田村麻呂の魂が覚醒。圧倒的な武の力――それはさながら憤怒の巨神『大魔神』の如く――をもって、不条理な暴力を振るう運転手を圧倒する。
第二話:宿命のバロム・クロス
意識の中で田村麻呂と対面した輝は、自分が古代豪族・物部(もののべ)氏の末裔であることを知らされる。両親の死さえも、三振りの「草薙の剣」を狙う謎の勢力による陰謀である可能性が浮上。警察内部の協力者・安倍警部の手を借りて、輝は病院から脱出。手配の手を逃れ、皇居へと向かう。そこで彼は、かつて東北で田村麻呂と切り結んだ英雄・**阿弖流為(アテルイ)**や母礼(モレ)の血脈とも交差していく。
第三話:知略と血脈の旅
逃亡を続けながら、輝と田村麻呂は「理系脳」と「古の武」を融合させていく。田村麻呂は現代の量子力学を「縮地の技」として理解し、輝は自身のルーツを探るべく広島・西条へ。道中、かつて出会った韓国人留学生・仁との思い出や、祖母の故郷に流れる「海の民」の歴史を回想する輝。一方、京都では田村麻呂の名を騙り、他者の命を啜って生き永らえる邪悪な存在・黒麻呂が暗躍を始めていた。
第四話:即身成仏、そして和解(完結)
京都、北山の屋敷。輝と祖父、安倍、そして八瀬童子たちは、黒麻呂との最終決戦に臨む。「反魂香」の毒煙を操り、輝の身体を乗っ取ろうとする黒麻呂に対し、輝と田村麻呂は武術の極意――相手と一つになる「合気」の精神に到達。敵の欲望そのものを受け入れることで、黒麻呂を自滅へと追い込む。全ての因縁を断ち切り、戦いを終えた輝は、大切な人々との再会を願いながら、新たな夜明けの中へと踏み出していく。