あらすじ
ゴミ収集員の不破錬(ふわれん)は、ある日の巡回中にパッカー車ごと異世界に転移する。
手元にあるのは、壊れかけの車と、荷台から取り出せる「捨てられたゴミ」だけ。魔法も剣術も持たない男が異世界で頼れるのは、かつてエンジニアだった頃の技術と、廃材をなんとかする職人の勘だけだった。
出てくるゴミは壊れている、欠品、汚損が当たり前。それでも錬は黙って設計図を引き、組み上げていく。ガムテープと番線だらけなのに、なぜか倒れない。廃材のはずなのに、なぜか雨漏りしない。本人は「普通のことをやっているだけだ」と思っている。
そんな拠点に、転移したその日のうちにティルネという魔法使いの女が飛び込んでくる。感情が顔に出る、嘘がつけない、リアクションが正直すぎる。錬とは何もかもが正反対だった。
毒舌AIの相棒も加わった三人は、致命的に噛み合わない。それでもゴミから作られた拠点だけが、静かに育っていく。
捨てられたものを拾い続けてきた男の、異世界サバイバルコメディ。