あらすじ
エターナルギャラクシー外縁の宇宙レストラン《ループ&スプーン》に、二人の場違いな客が同時に現れる。
一人は銀河帝国の提督らしき人物。戦争と秩序の象徴だが、この店ではただの客でしかない。
もう一人は落ちこぼれの宇宙人。所属も功績もなく、存在理由すら曖昧だ。
店では因果も階級も通用しない。
提督の威厳は料理の前で剥がれ、宇宙人の無価値さは皿洗いの手つきで相殺される。
彼らは対立もしなければ理解もしない。ただ、同じ空間で同じ時間を消費する。
やがて提督は「場違い」であることを自覚し、静かに去る。
宇宙人は、役割を果たしたあと、自分から溶けて消える。
どちらも排除ではなく、この場所に適合しなかった結果だ。
銀河史的には、何も起きていない。
戦争も和解も革命もない。
ただ、宇宙レストランに来て、帰った客がいただけだ。
だがその過程で、
「意味や階級がなくても、人は席に座り、飯を食い、去れる」
という事実だけが、静かに残る。
エターナルギャラクシーは回り続ける。
その片隅で、《ループ&スプーン》は今日も営業中だ。
次の客が誰であっても、特別扱いはしない。