あらすじ
婚約破棄された悪役令嬢——ではなく、詐欺師でした。
王太子カイルに婚約破棄・国外追放された令嬢シャロン・ハウロイド。冷たい態度、完璧すぎる仕事ぶり、感情を見せない振る舞い。王太子は彼女を疎んじ、やがて聖女となる少女に夢中になっていった。
そのすべてに、理由がありました。
シャロンの正体は詐欺師。本物のシャロン・ハウロイドと取引し、その名と立場を借りて王宮に潜入した偽物だった。目的はただ一つ——王宮の奥深くに眠る「秘宝」を手に入れること。
婚約者という立場は最高の隠れ蓑。執務室に座れば王宮中の情報が手に入る。社交の場に立てば必要な人脈が作れる。そして王太子が自分に無関心でいてくれるほど、自由に動ける。
「ありがとう、カイル殿下。あなたの無関心が、この計画の最大の味方でした」
聖女の詐欺を暴いたのも、第一王子と取引を結んだのも、全て秘宝を手に入れるための布石。婚約破棄は失敗でも誤算でもなく——仕事の、完遂でした。
表から読めば悪役令嬢の物語。裏から読めば、一人の詐欺師の完璧な仕事の記録。
どちらが「本当の物語」か、読んでから確かめてください。