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O.ヘンリーの「賢者の贈り物」のオマージュ作品。 東京の冬。恋人のために贈り物を用意した二人は、それぞれ大切なものを手放していた。 カメラを売った彼と、ようやく手に入れたブランドのブーツを売った彼女。 互いの秘密を知らないまま差し出された箱の中には、相手の「もう持っていないもの」のための贈り物が入っていた。 静かな部屋に残ったのは、少しの寒さと、言葉にならないぬくもり。
東京でひとり暮らす38歳の編集者・藤崎創。 結婚に失敗し、家族とも距離を置き、会社では当たり障りなく日々をやり過ごす。 そんな彼の唯一の習慣は、通勤途中にふと見上げる“一つの灯り”。 それは誰かが暮らしている小さな部屋の窓明かりだった。 その灯りが、ある日を境に点かなくなったとき、創の中で何かが静かに揺れ始める。 それは孤独という名の病だったのか、 それとも、もう一度誰かと繋がりたいという、人としての本能だったのか。 東京の夜に浮かぶ、一つの光。 これは、“まだ誰にも見つけられていない人生”を歩く人々の、再生の物語。