あらすじ
全6章構成・長編。
灰の空を越えた先に、何があるのか。
雪に沈む北の地で育った少年セーレンは、神に祈っても母を救えなかった記憶を抱え、世界の仕組みを「理解」しようと聖都へ旅立つ。理性こそが人を救うと信じて──。
だが、師の失踪、友との再会、そして滅びゆく世界の片隅で出会う“ひとりの少女”との邂逅が、彼の信念を静かに揺らしていく。
戦乱も信仰も過去の遺物となった時代。人々は祈りを忘れ、理性にすがる。けれど、雪解けの音が告げるものは、再生か、それとも赦しの予感か。
失われた“神”をめぐり、理性と祈りが交錯する静謐な叙事詩。
──世界の沈黙に、あなたは何を聴くか。