あらすじ
うちの学院には、「白栖《しろすみ》」という伝説の先生がいます。
授業はやさしくて、魔法構文の説明は神業レベル。
空間ズレで文字がねじれた時も、先生は一目で見抜きます。
生徒から大人気――でも、ちょっとだけ怖がられてもいます。
なぜって?
先生、たまに心臓を忘れてくるんです。
ある日の授業の終わり、先生はふつうにこう言いました。
「今日の心臓は、教卓の引き出しに置いてあります。ご安心を」
またある日、生徒が「先生って……もしかして龍《りゅう》ですか?」と聞いたら、
「さあ、どうでしょう?」と微笑まれました。
さらに謎なのは、先生がいつ、どこから、なんの経緯でこの学院に来たのか――
いくら記録を掘っても出てきません。
それでも、先生は毎回きちんと授業に来て、まじめに教えてくれるんです。
龍かもしれない?
神獣の可能性も?
いやいや、彼は「白栖先生」です。
心臓は忘れる。
宿題は脳内に書き込む。
それでも、授業は最高に分かりやすい。
これは、「人間じゃないかもしれない先生が、めちゃくちゃちゃんと教えてくれる」
そんな魔法学院の日常系ストーリーです。