あらすじ
戦場に、ひとりの鬼がいた。
その名を赤峰大我。
斧槍ひと振りで敵将を両断し、千の兵を震え上がらせた。いつしか人々は、彼を“赤鬼”と呼ぶようになった。
ある合戦の日、赤鬼は敵中をただ歩いた。
その背後では、一つの部隊が砂のように崩れ去り、静かに消えていった。
それを目撃した若い雑兵は本陣へと逃げ戻ると、
──「鬼が来る」と叫んで息絶えた。
その夜、退却の命とともに陣の中を駆け抜けたのは、“化け物”の噂だった。
──鬼はどこにでも現れる。ただ、戦場に風が吹くかぎり。
一騎当千の武勇と、その姿に怯える者たちの心理を描く、静かな戦記譚。
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短編・情緒重視です。
好評なら連載化して続きを書いていきたいと思います。感想、レビューお待ちしています。