あらすじ
50歳、独身、持病持ちの「キモオタ」山田勇気は、何の功績もないまま、泥酔して山中で孤独に人生を終えた。唯一の後悔は、高校時代、いじめに遭った幼馴染の奈々を「臆病」ゆえに見捨てたこと。
「もし、もう一度機会があるなら、俺は逃げないのに…」
次に目を覚ますと、そこは剣と魔法の国、ヴェスタード帝国の豪華絢爛な玉座の上。彼は若き国王「ユーキ」として転生を果たしていた。
王座の力は絶大。しかし、彼の「弱さ」は世界を揺るがすほどの深刻な欠陥だった。
彼は魔力が【完全にゼロ】の魔法絶縁体。剣術の経験もなく、前世の記憶と、奈々の遺言だけを頼りに生きる、一般人以下の「無力な王」なのだ。
忠実だが警戒心に満ちた秘書官アンジェと、山積みの国務、そして国を二分する陰謀が彼を待ち受けている。
「俺は国王だ。今度こそ、臆病風に吹かれて、大切なものを失ったりはしない!」
これは、記憶を失い、天性の魔力を持たない、しかし「勇気」という名の最後の武器を手に、世界を統べる弱小国王が、内なる敵と外なる陰謀に立ち向かう、反転勇気の物語。