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その惑星は、長い寒冷期と短い温暖期を持つ。 ある温暖期の終わり近く、高空を漂い生きる「存在」は、間もなく寒冷期が始まることを、その敏感な感覚器官で察知した。 冬が始まる前に、空気嚢をすぼませ、陸に下りて地に潜り、寒さに備えなければならない。 だが、その前に。 迫り来る突風に向かって、高空を漂う存在は、大きく口を開けた。 ……眠る前に、惑星に生きる生物たちは、風になにを託すのか。