あらすじ
中学三年生の那郎は、鳴かず飛ばずの無名投稿者。趣味で上げた新作が、翌朝“盗作”の烙印を押され炎上する。相手はランキング常連の“暗夜聖女”――堀津琉亜。わずかな差で先に投稿された彼女の作品と、登場人物の名前や世界観が一致していた。
窮地に立たされた那郎は、自分の書いた物語の断片に覚えのない“懐かしさ”を感じる。削除すれば楽になるはずなのに、胸の奥で誰かが「続けろ」と囁く。追い詰められながらも彼は投稿を続け、やがて暗夜聖女本人から擁護のコメントを受け取る。
彼女の反応は不可解だった――なぜか那郎の文章に“既視感”を覚え、守ろうとする。二人は互いの作品を介して近づき、炎上の真相を探り始める。その過程で浮かび上がるのは、前世で勇者と聖女だったという暗い記憶。盗作騒動は、ふたりの魂を結ぶ運命の扉となる――。
※この作品はカクヨム、アルファポリスにも掲載しています。