あらすじ
王都アルヴェインの救護院で働くスカイラーは、救済金横領の濡れ衣を着せられ、守ってきた子どもたちを救えないまま処刑される。だが死の直前、王宮地下の真夜中の図書館にある魔導鏡が砕け、彼女は一年前の深夜へと死に戻った。次は泣くだけで終わらない。そう決めたスカイラーは、未来で同じく汚職に潰される公爵エリシャに契約結婚を申し込む。冷たい噂に包まれた彼と手を組み、救護院の帳簿、会計院の改竄、寄宿学校時代から続く因縁、そして王家の一部まで絡んだ不正を追う中で、彼女は子どもたちが名前ではなく札で呼ばれる現実を変えようと走り続ける。偽りの夫婦として始まった関係は、深夜の書庫で証拠を追うたび、本音を隠せないものへ変わっていく。奪われた居場所も、名前も、未来も、自分の手で取り戻すために。