あらすじ
山を消し飛ばす圧倒的な魔力と身体能力を引っ提げて、現代日本から異世界に召喚されたカイト。
彼は自身のチート能力を過信し、「ややこしい問題は全部俺が魔法で吹き飛ばせば解決っしょ」と本気で信じていた。
そんな彼のお目付け役となったのは、魔法の才能は皆無だが、書庫にこもってカビ臭い古文書ばかり読んでいる王国軍の総司令官、ヴァルゴ将軍だった。
「将軍、歴史なんてただの暗記ゲーでしょ? 戦争に関係なくないすか?」
「カイト殿、無知は力よりも恐ろしい。過去を知ることは、未来を支配する最強の兵器なのだよ」
国境に迫る大軍勢、ゲリラ戦を展開する異民族、そして大義名分をでっち上げる偽造条約。
魔法の火力だけでは決して解決できない、あるいは被害を拡大させてしまう泥沼の戦場を、老将軍は文献研究と史料批判によって、次々と鮮やかにひっくり返していく。