あらすじ
「我らの愛する有明海を守るんだ!あいつらの手で決して汚してはいけない。この母なる海より与えられたこの誇り…そして、魂…。この母なる海で生まれ育つもの全てを守るため、我らは戦おう!」
私の中にある朧げな1つの記憶…。
凄まじい羽音をたてる空を暗雲に覆う数えきれない何かの群れ。深き海の底より一糸乱れぬ編隊で行軍する得体のしれない異形なる姿をした者達…。
「誰1人として敗北を認めるな!我らはの敗北は、この海にいる全ての生けるものたちと、それに連なる未来へと繋がるのだから…」
私の中にある複雑に絡み合う幾つもの記憶…。
燃え尽きようとしていた私達…。”有明海の天女”と呼ばれる戦乙女達の魂全てが次第に混ざり合う…。そして、その魂は1つとなり、それはやがて大きく光輝く塊となった。私達の…いや…”私”の新しい魂…。塊となった”私”の魂は徐々に、慈愛に満ちた声の主の手によって1本の輝く糸となる…。紡がれていく輝く糸…。その糸によって形作られる人の形…。
この物語は地球の神々と"蕃神(ばんしん)"と呼ばれる地球創世期時代に地球外からやって来た宇宙の神々との覇権争いに巻き込まれ、天涯孤独となった有明海を守護する戦乙女(いくさおとめ)と呼ばれる"天女の少女”シュカ"と、同じく"蕃神(ばんしん)"達により、"歌で皆を幸せにしたい"という願望を利用され、人間達を滅ぼす先鋒となる陰謀に巻き込まれ"邪神"へと堕ちてしまった元・女神”である願居(ねがい)”が、お互いの悲しい宿命を背負いながらも、運命的な出会いをし、"姉妹"として人間として、日常の生活に溶け込みながらも、少しづつ失い奪われた大切なものを探しだしていく物語。