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登りかけの山の途中に塔がある。塔の中では時間が下に流れている。 分針と時針は背を向けて動いている。人が座っている。誰かの名前が光る。 何かを入れる音がする。翌日、名前は消えている。足跡は下向きについている。 盤面に紙が落ちる。そこには何も書かれていない。
妻を亡くし悲しみに暮れる男の胸に、ポッカリと大きな穴が空いた。
母さんの顔に穴が空いた。 家族は、誰も気づかない。僕だけを除いて。 だから、邪魔なもの、隠したいもの、この世から消したいもの。 都合の悪いもの、ぜんぶ。 僕は、その穴に捨て始めたんだ。 でも、失敗したな。 ――だって、そうだろう? ゴミ箱は、いっぱいになったら、溢れるに決まっているじゃないか。 シュールで、グロテスク。家族崩壊の、新しい形。 ※2025穴コン、一次審査通過作品
私は突然、不思議な穴に落ちた。