あらすじ
公は、文字を書く人間の感情や状況を
筆跡から読み取ってしまう能力を持っている。
恐怖、焦り、嘘、後悔――
紙に残された線は、言葉以上に多くを語る。
その力を活かし、主人公は探偵として事件に関わっているが、
能力をそのまま明かすことはできない。
信じられない力は疑いを招き、
真実を語るほど自分が疑われてしまうからだ。
ある事件で見た筆跡は、
すでに「助けられない結末」を示していた。
導ける真実と、導けない結末。
その狭間で主人公は、
解決とは何か、正義とは何かを問い続ける。
これは、
真実を知りながら語れない者が、
それでも事件を終わらせようとする物語である。