あらすじ
とある連隊本部。
防衛監察アンケート、業務改善提案、採用面接、飲酒運転、保全事故、ハラスメント対応――。
隊長のもとには、今日も「正しいことを言っているはずなのに、なぜか上手くいかない」問題が持ち込まれる。
そこで呼ばれるのが、補給科長。
口が悪い。
言い方は刺さる。
だが、やたらと仕事ができる。
「善人が多いことと、働きやすいことは別です」
「教育を増やしても、人間の雑さまでは消えません」
「相談員の仕事は、まあまあ穏便に流すことやなくて、被害の拡大防止と事実整理の入口です」
理想論、精神論、慣習、空気、責任逃れ。
組織が抱える“見て見ぬふりをしてきた不具合”を、隊長と補給科長の会話が一つずつ暴いていく。
これは、特定の戦闘や英雄譚ではない。
人が集まって働く以上、どこにでも起こりうる問題を、少し嫌なくらい現実的に、それでもどこか笑える形で描く連作会話劇である。
「正しいことを言っているのに部下が動かない」
「問題は起きてからしか表に出てこない」
「気合いと根性では、もう回らない」
そんな“組織のしんどさ”に覚えのある人へ。
たぶんこれは、軍隊の話でありながら、軍隊だけの話ではない。
※各話の記号について
O-〇は Own Courses of Action(我の可能行動)。補給科長を中心に、連隊内の管理・教育・組織運営を描く本編です。
F-〇は Friendly Courses of Action(友軍の可能行動)。補給科長が主役ではない、隊内の人物たちの視点で描かれるサイドストーリーです。
E-〇
Enemy Courses of Action(敵の可能行動)
補給科長が主軸ではない、反抗勢力の視点で描かれるサイドストーリーです。
W-〇
Wider Courses of Action(軍事勢力以外の可能行動)
補給科長が主軸ではない、部外者側の話です。作者コメントもここに入れます。
※なお、ギャグに寄りすぎると組織管理の話がしづらくなってきたため、ギャグ色の強い話は短編として切り分け、本連載では組織管理を主軸にした話を中心に運用しています。