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「一を聞いて十を早とちり、二を聞く前に三を語る」 長屋一の粗忽者・十吉。 ついに寿命が尽きて閻魔様の前に引きずり出されるが、 地獄でも早とちり、天国でも早とちり、 とうとうあの世から追放されてしまう。 寿命百年をおまけされて現世に戻った十吉が、 「殺生をすれば地獄行き。ならば人を殺す前に天国へ送ってやろう!」 と『善意の人斬り』に目覚めた日から、 夜な夜な首を抱えた粗忽者が町を歩くようになった――。 赤子が泣けば、十吉が出る。 「天国に行きたければ、早く死ぬべし!」 笑って怖い、地獄発のブラック落語ホラー。
十吉(とうきち)は、江戸長屋の粗忽者。 一を聞いて十を早とちり、二を聞く前に三を語る。 それでも心根は誰より真っ直ぐ──というより、真っ直ぐすぎて曲がれない。 ある日、「芋の病が出世の兆し」という話を小耳に挟んだ十吉、 「出世芋」の理屈をすっかり誤解してしまう。 やがて隣の婆さんが熱を出したと聞くやいなや、 「病には芋が効く!」と、生の芋を皮ごと持って駆け込むが……。 善意で突っ走る早とちり男が巻き起こす、落語風の滑稽噺。