あらすじ
病院のトップなのに、指示しない!怒らない!決めない!……ていうか、ほぼ座ってるだけ!?
南方(みなかた)総合病院・院長、野上太郎。通称「何もしない院長」。
会議中はうとうと。研修医の悩み相談では、うんうん頷くだけ。
でもなぜか、ピンチのたびに病院が助かる。人が育つ。空気が和らぐ。
看護部長、副院長、事務局長……みんながなぜか惚れこんでしまう、この“昼行燈リーダー”。
医師不足、収支悪化、看護師離れ、タスク・シフティング、働き方改革――
現場はギリギリ。
混迷する地域医療の中、トップの「余白」が現場に光をもたらすこともある――。
本作は、読みやすい一話完結のショートショート形式で展開され、
毎話の題材には AI診断・在宅医療・医師の働き方改革・看護師特定行為・公立病院の統合問題など、
いま実際に議論されている 最新の医療トピックスがちりばめられている。
そしてこれは、現役医師である著者が、若い世代――医学生、看護学生、地域医療に携わりたいと考える未来の仲間たち――に向けて描いたフィクションでもある。
厳しい現実の中にも、地域医療を支える仕事の奥深さと希望を感じ取ってもらえることを願って。