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稲葉山城を奪い返しただけなのに「天才軍師」と讃えられ、城を返しただけなのに「器の大きい英雄」とされた男。彼はただ妻と静かに暮らしたいだけ、市姫や茶々に会いたいだけだった。しかし世間は勝手に虚像を膨らませ、織田家入り、浅井攻め、京都隠棲、病没を経て、ついには「薄幸の天才軍師」として伝説化されてしまう。──本人の望みとは無関係に。
尾張に侵攻してきた海道一の弓取り今川義元を迎え撃つ、若き織田信長。 「人間五十年 下天のうちを比ぶれば 夢幻の ごとくなりけり」 電が閃き、雷鳴轟く嵐の桶狭間。10倍の大軍を擁する今川義元に決死の奇襲を仕掛ける信長。はたして勝算は!?