あらすじ
ある日、全人類に“ジョブ”と呼ばれる職業名が刻まれた。
――後に「ジョブデイ」と呼ばれる世界的異変である。
人々は与えられたジョブによって適性を判断され、
企業は採用基準を変え、国家は制度設計に追われ、
世界は静かに、しかし確実に歪み始めていった。
平凡なフリーター・進藤亮に刻まれたジョブは――
“領主(ロード)”。
意味不明。前例なし。検索しても出てこない。
それどころか“危険ジョブ”の噂がネットに溢れ、
各地で不穏な事件が報じられ始めていた。
亮は自分のジョブを隠しながら生活を続けるが、
やがて“閉じた領域の状態を固定する”という異様な力に気づく。
鍵のかかっていない扉が開かなくなる。
潰せない箱。
侵入できない円環。
それは守る力か。
それとも、世界を閉ざす力か。
混迷する社会、ジョブ差別、国家の迷走。
運命を刻まれた世界で、亮は自分の能力と向き合うことになる。
これは――
職業が人生を決める時代に、“最も扱いづらいジョブ”を引いた男の物語。