あらすじ
数百年続く巨大帝国。
その中枢で財務改革を進めていた若き貴族官僚アレインは、
改革の失敗という名目で全ての責任を押し付けられ、
爵位を剥奪されて辺境へと追放される。
送り込まれた先は、
重税と放置によって崩壊した最果ての地。
剣も、革命も使わない。
彼が選んだのは、
**税制・流通・行政構造を組み替える「国家の作り直し」**だった。
やがて辺境は、確かに立ち直り始める。
だがそれは、帝国にとって
「決して存在してはならない成功例」でもあった。
帝国が選んだ対抗手段は、
軍ではない。処刑でもない。
宗教、世論、記録――
正統性そのものによる抹殺。
これは英雄が無双する物語ではない。
追放された一人の貴族が、
英雄を必要としない国家の形を問い直す物語である。