あらすじ
北見一也が経営するじゃがいも農場は、ある日、取引先のバイヤーから理不尽な値下げ要求を受ける。
受け入れれば、到底生活はできない。
もはや、廃業するのも道の一つかと苦悩する一也。
彼は嘆く。
バイヤーが殿様だとすれば、そこにじゃがいもを卸す自分は家臣。
仕えるべき主を見誤ったと……!
もしも……。
もしも、自分と自分が育てたじゃがいもをもっと大事にする主と、巡り会えたなら……!
そんな風に考えていた一也を、不意に濃霧が包み込む。
そして、霧が晴れた時……彼は奇妙な格好をしたナイスミドルと出会う。
古代中国を舞台にした武侠映画に出てきそうな格好のその人物こそ、かの名高き英雄劉備玄徳。
一也は、三国志の時代に農場ごとタイムスリップをしていたのだ!
ただし、タイミングは蜀の建国直後!
史実通りでも演義通りでも、だいぶパッとしない結末に辿り着く直前だった。
一也はじゃがいもを……そして食を通して、真に仕えるべき主に働きかける。
かくして、天下無双の英雄たちが駆け抜けし三国志は、新たな局面を迎えるのだった。