あらすじ
その日、リラは“王子”になった。
理由は分からない。
ただ目覚めた時から、周囲の様子がおかしかった。
人々はリラを見ると息を呑み、
敬い、触れようとし、そして求めてくる。
王子庁と呼ばれる機関に連れて行かれたリラは、
そこで異様な歓迎を受ける。
賞賛。
崇拝。
そして、理由の分からない執着。
なぜ自分は“王子”と呼ばれるのか。
なぜ人々は、こんな目で自分を見るのか。
答えを求めて街へ出たリラは、
そこで初めて、この世界の“違和感”に気付く。
――何かがおかしい。
決定的に、何かが欠けている。
そしてやがて辿り着く、百年前に封じられた真実。
これは、
世界に選ばれた“たった一人”の存在が、
世界の運命を選び直す物語。