あらすじ
夢を追う若い男に心も体も資産も捧げて、手酷い裏切りにあったグリコ。
悪質な繁殖屋で交配を繰り返し子を産めなくなった老いた翼猫のオボロ。
消えない傷を負った者同士、静かに暮らしていた。
何も望まず、ただ、一人と一匹で。
ある日、結婚して子どももいる同窓の女と久方ぶりに出会い、愚痴に付き合ってほしいと呑みに誘われる。
酒を交わし、愚痴を聞くうちに、つい、漏らしてしまった。
見ないふりしていた傷が開いて、虚飾が剥げて。
あとに残るのは、傷だらけの弱い自分。
同窓の女とともに、泣いて、呑んで、泣いて。
体の傷は治っても、心の傷は治らない。
ただ、痛みに慣れて、薄れて気にならなくなるだけ。
ふとしたことでぶり返す痛み。
耐えるには、一人だとつらすぎて……。
Q輔さんの書いた「翼の生えた猫を吸う」nコードN9735LK に対しての、私なりのアンサーとなります。