あらすじ
人が消える世界。
見られなければ、人は存在できない。
だから魔女が生まれた。人を観測する者。
しかし魔女は、人に捕らえられた。
「観測者」と呼ばれ、永劫人を見続けることを強いられた。
私は、魔女ミモリアの中で目覚めた。
記憶はない。名前もない。
ただ、この世界が眩しかった。
だがすぐに気づく。
体は私のものではない。思い違いでもなかった。
私という存在は魔女ミモリアではない。
ミモリアは、どこに消えたのか。
私は、何者なのか。
そして――ミモリアが成したかったこととは。
逃げることも、死ぬこともできない。
それでも私は、ミモリアとしてではなく。私として生きたい。
たとえそれが、望まれないことだとしても。