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風の止んだ暑い街で、喉の渇きを覚えたシャロは、人のいない屋台に立ち寄る。 そこでは確かにやり取りが行われていたが、 差し出す手も、受け取る手も、はっきりとは見えなかった。 それでも世界は滞りなく回り続ける。 その出来事を書き残した、手記の一篇。
学者とも魔道士とも判別のつかない装いのノインは、 異界に残された「魔法の残滓」を探して足を踏み入れる。 空と海が混じり、未知の獣が闊歩するその世界で、 ノインは巨大な洞窟の最奥に、理解できない古代文字の刻印を見つける。 触れず、解釈せず、ただ「見た」瞬間、 それは静かに消えた。 ――それは、ノインが確かに見届けた、終わりの痕跡だった。