あらすじ
『世界は憎しみを抱き、青年は消した記憶を隠して生きる。』
獣人たちが住まう世界『ファミラス』。
三年前の凄惨な大戦を経て、かつての支配階級であった『応龍族』は戦犯として追われ、世界では苛烈な『応龍狩り』が横行していた。
彼は、地獄のような過去を自らの意思で封印し、無垢な青年『ケセナ』として生まれ変わった。
髪と瞳の色を変え、本当の世界を知るための旅に出る。
元・応龍騎士団長のグレンや、不器用で心優しい仲間たちと共に歩む逃避行は、彼にとって初めて知る「温かな日常」だった。
だが、新政府『評議会』の執拗な追手の影が迫る中、彼らは世界の嘘が眠る首都オーレルディアへと足を踏み入れる。
命がけでケセナを守り抜くグレンの胸の奥には、決して彼には言えない暗く深い「罪悪感」が渦巻いていた。
なぜグレンは、己を犠牲にしてまで彼に寄り添うのか。彼らがひた隠しにする、過去の真実とは――。
「俺のせいで、誰かが我慢するのは嫌だ」
『世界の敵』として追われる運命に抗い、本当の自分と居場所を探し求める旅。
これは、過去に縛られた大人たちと無垢な青年が紡ぐ、愛と贖罪のダークファンタジー!