あらすじ
大学の裏手、入り組んだ生垣の奥にひっそりと佇む看板のない喫茶店。
聡明な青年(僕)は、その店主が醸し出す静謐な佇まいと、完璧に洗練された空間を心から愛し、通い詰めていた。店主への好意は、あくまで「お気に入りの空間の維持者」に対する純粋な敬意しかない。
しかし、店主の征爾の胸の内は違っていた。彼は青年の持つ独自の美学と静かな魅力に、3年前からすべてを引き寄せられ、静かに、ゆっくりと激しい恋情を募らせていた。青年の無防備な信頼の裏で、店主は静かな誓いを立てていた。
(店主視点の短編も用意しておりますので、二人の視点による空気感の違いを合わせてお楽しみいただけたら幸いです)
お互いに異なる”静謐”をまといながら、決して交わらない二人の認識のズレを描いた、年の差BL短編。