あらすじ
世界は今、
「動物を守れ」という綺麗な言葉で、
貧しい人間から “最後のぬくもり” を奪い始めている。
フランスでは、生体販売禁止と厳しすぎる飼育条件。
アメリカでは、ホームレスから犬を取り上げる条例。
インドとインドネシアでは、狂犬病で毎年多くの人が死に、
東京ではタワマンと物価高で、
ワクチン代すら「贅沢」になっていく。
語り手は、一匹の犬。
江戸の生類憐れみの令から令和のSNS炎上まで、
何度も繰り返される「正義」の暴走を見てきた吾輩は、
読者にナイフみたいな質問を突きつける。
「貧乏人は、犬と一緒に幸せになっちゃいけないんですか?」
これは、
“ぬくもり” を守るか、それとも捨てるかを問う物語。
生き地獄みたいな時代を生きる、
すべての若い読者への、最後のラブレター。