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昭和三十年。 瀬戸内海で起きた海難事故は、一人の少年から親友を奪った。 それから三十年。 本州と四国を結ぶ巨大国家事業「瀬戸大橋」は、完成目前にして存続の危機を迎える。 国家財政を守ろうとする官僚。 現場を守ろうとする技術者。 海で生きる船員たち。 そして、橋によって未来を変えられる町の人々。 誰も間違っていない。 だからこそ、決断は残酷だった。 これは瀬戸内海を舞台に、橋を架けた人々と、その陰で消えていったものを描く物語である。