あらすじ
完成版あらすじ
能力の強さがすべてを決める統制国家《統律院》。
そこでは人の価値さえ、数値で測られる。
ランクD――最弱の烙印を押された調律士・水月蒼真は、戦場に立つ資格すら与えられない存在だった。
自らを無価値だと受け入れ、後方に徹することを選んでいた蒼真。だが任務中、炎の剣士・火乃宮凛が暴走した瞬間、彼は無意識のうちにその共鳴を“停止”させてしまう。
蒼真の力は単なる調律ではなかった。
それは共鳴構造そのものを書き換える力――他者の能力を支配し得る、危険な力だった。
国家最高権力者・天城レオニスは、その力を世界安定の鍵と見る。
強制共鳴によって争いを消し去る構想。
だがそれは、同意なき支配の世界でもあった。
最弱と蔑まれた少年は、やがて世界を左右する存在へと押し上げられていく。
仲間とのすれ違い、思想の衝突、裏切り、孤立――。
支配できる力を持ちながら、支配しないと選ぶことはできるのか。
これは、強くなる物語ではない。
最弱の調律士が、自分の運命を選び直す物語である。