あらすじ
この物語は、過去の束縛や心の傷を抱えた少年が、新たな出会いと挫折を経て、自分自身の足で立ち上がるまでを描いた成長と再生の物語。
「俺なんか、彼女に釣り合うわけがない」
中学時代の「呪縛」だった恋人と決別し、自由を求めて進学校へ進んだ桜井悠人。
そこで出会ったのは、風に髪を揺らす清楚な少女・白松百合子だった。
新しい友人、初めてのバイト、そして図書室で育まれる静かな恋。
かつてのいじめっ子による暴行、心に刻まれた火傷の跡、そして精神の崩壊。
過酷な現実に耐えかねた悠人が、病院の講堂で出会ったのは、一曲のピアノソナタ『風の行方』を奏でる少女だった。
「守られる側」でも「守る側」でもなく、ただ対等な一人の人間として隣に立ちたい。「一人の個人として自立しながら並んで歩む」ことを誓い、未来へと踏み出していく――――。